国産漆使用 蒔絵

浄法寺漆塗りステアリング


 
国産漆を使用した自動車用ステアリングを製作致しました。
国宝の「片輪車蒔絵螺鈿手箱(平安時代)」をモチーフに、ステアリング全体に波間を描き、車輪を螺鈿で装飾しています。
先人の素晴らしい伝統と技法をいかに現代のモノに活かすかを模索しています。

企画・デザイン:松沢 卓生
蒔絵・螺鈿:大川 彰(蒔絵師)

「片輪車蒔絵螺鈿手箱」
平安時代の漆工芸を代表する名品である。手箱としては小ぶりで、蓋を身より大きく造ってかぶせる被蓋造り(かぶせぶたづくり)となっている。片輪車は、 牛車(ぎっしゃ)の車輪が乾燥して割れるのを防ぐため水に漬けた平安時代の情景を描いたものといわれ、和鏡や装飾経の料紙にも見られるこの時代に好まれた 意匠である。
 表面は、黒漆を塗った上に不整形な金粉を密にまいて地にし、水の流れとそこに浸された車輪は、金と青金(あおきん)の研出(とぎだ し)蒔絵に螺鈿を交じえて描いている。研出蒔絵は、漆で描いた文様に金や銀などの粉をまいてから、さらに漆で塗り込め、乾いた後に研ぎ出す技法。また青み がかった金色の青金は金と銀の合金で、光線によって微妙な色調の変化を見せる。螺鈿は夜光貝などを文様の形に切って、漆を塗った器物に貼る技法である。
 側面に付けた銀製の紐金具には、車輪形の透彫をほどこして意匠を統一し、蓋と身の内面にも、研出蒔絵で飛鳥や草花を散らしている。 (e国宝 説明文より)


 
 
ベースはナルディ社製木製ステアリング。
 
「車」をモチーフにして美しい手箱を製作した平安時代の漆工。どんな思いでこの意匠を選んだのか。
 
もちろん実用性があり、しっとりとした漆の感触はずっと握りしめていたいほど。